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09/04/2024

ブラジルにおける「Jポップカルチャー浸透度現地視察」を開催　日本からは出版社３社が参加

　日本の映像コンテンツの世界流通を手掛けるREMOW株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：石井紹良）は、2024年7月19日（金）から7月21日（日）にかけて、ブラジル・サンパウロにて「Jポップカルチャー浸透度視察」を開催いたしました。本視察はREMOW主催で、独立行政法人国際交流基金サンパウロ日本文化センター（以下、JFSP）のご協力のもと実施しました。今後、より一層経済・社会・文化の総合的な発展が見込まれるブラジル連邦共和国（以下、「ブラジル」）の政府関係者や現地の商品化関連企業ほか、アニメ産業関係者との意見交換会、アニメイベントの訪問のみならず、イベント主催者との交流会などを開催。ブラジルにおける日本アニメ産業の現状と問題点を把握し、多様な日本コンテンツの発展に向けた第一歩とすることが本視察の目的となります。本視察にはアニメ産業の源泉である出版社の株式会社KADOKAWA、株式会社講談社、株式会社集英社が参加いたしました。

　すでに2億人を超える人口がいるブラジルは、2047年までに人口増加のピークを迎え、さらなる発展が予測されています。ブラジルには日本にルーツを持つ方々もおり、日本文化や日本アニメに興味を持っている人もすでに多く存在し、アニメ文化の浸透が最も期待できる国の一つでもあります。政府関係者によるブラジル市場の講演を通じて、その可能性を再確認した一方、日本コンテンツが正規で視聴できるサービスが不足し、多くの海賊版が氾濫している実態など、ブラジルにおける課題も改めて浮き彫りとなり、日本のアニメ産業に関わる現地の企業や政府関係者、日本のコンテンツホルダーが集まり、その改善策や強化の取り組みについて意見を交わし、共通認識を深める今までにない機会となりました。

　REMOWは本視察で得た発見と課題を、日本のアニメ産業に関わる関係者各位と共に、今後のブラジルにおけるIP展開に反映させたいと考えています。ブラジルのみならず、中南米全域でのコンテンツ収益を最大化するだけでなく、全世界での日本コンテンツ価値最大化のため、配信・放送・出版・商品化・イベントを含む全方面でのアニメビジネス展開のみならず、本視察のような現地企業と日本のコンテンツホルダーとの関係性強化などの機会創出を進めてまいります。

■視察内容

【7月19日（金）】

①サンパウロ州政府・市政府の文化局長代理であるアシス・マルセロ・エンリケ氏および文化局技術顧問のアブラソス・アンデルソン氏による講演と意見交換会

②JETRO サンパウロ事務所によるブラジルのマクロ経済・コンテンツ市場の紹介

③Panini Brasil等、ブラジル地域で展開する多数の大手出版社やComic Con Experience、CCXP等ブラジルアニメイベント主会社との交流会

サンパウロ州政府・市政府や現地の日本のアニメ産業関係者との意見交換により、ブラジル情勢や出版、イベント等の改善点を把握し、今後の日本コンテンツの流通発展への可能性を確認する機会となりました。

【7月20日（土）】

①REMOW LATAM商品化担当者によるブラジルにおける商品制作の現状と課題の共有

②学者による学術面でのブラジルでの日本の文化の変化の講演

③JFSP及びCCSP共催アニソンダンスイベントも視察

REMOW LATAMの商品化担当者による講演と現地目線ならではの情報を元に、公式商品の流通が滞る原因やその対策のために日本のコンテンツホルダーに期待される対応策など公式商品の流通スキーム構築の必要性などの議論がなされました。

【7月21日（日）】

①「Panini Point」（出版社Paniniの直営書店）の視察

②日本移民資料館訪問

③南米最大級のアジアン・ポップ・カルチャーイベント「Anime Friends」の視察

イベント参加によって現地のアニメファンの熱意をダイレクトに感じるだけでなく、AnimeFriends主催者との意見交換会により、ブラジルにおける今後のポップカルチャーイベントの発展性について議論。日本企業によるブラジルでのイベント出展が少なく、日本企業の参加が現地より熱望されている状況があり、現地で作品を広めていくと同時に、日本からのイベント参加企業の招致やそのサポート強化が求められていることを確認できました。